「松屋菓子舗」の『鶏卵素麺』 (福岡県福岡市)
菓子の栞にはこんな注意書きが。
「このお菓子は形が素麺に似ていますので、湯などをかけられる方もあるように
聞き及んでおりますが、湯水をかけられず、このまま適当な寸法に切って、お箸で
お召し上がりください。」
聞き及んでおりますが、湯水をかけられず、このまま適当な寸法に切って、お箸で
お召し上がりください。」
確かに未加工の鶏卵素麺の見た目は乾麺みたいだし、名前も素麺だし。
気持ちはわからないでもないですが、、、
いるんでしょうね。お湯かけちゃう人(笑)
気持ちはわからないでもないですが、、、
いるんでしょうね。お湯かけちゃう人(笑)
そもそも、「鶏卵素麺」の元はポルトガルから伝わった南蛮菓子。
「フィオス・デ・オーヴォス」ポルトガル語で「卵の糸」を意味するお菓子だそうです。
砂糖が高級食材だった時代、卵黄と砂糖のみで出来ている当時としては夢のお菓子です。
「フィオス・デ・オーヴォス」ポルトガル語で「卵の糸」を意味するお菓子だそうです。
砂糖が高級食材だった時代、卵黄と砂糖のみで出来ている当時としては夢のお菓子です。
このお菓子に330余年の昔、長崎の平戸を訪れた松屋菓子舗の初代 利右衛門が出会います。
その味に感動した利右衛門は、点心師の鄭(テイ)さんという人に製法を伝授してもらい、
さらに、それを日本の風土に適応するように研究工夫をかさねて完成したのが「鶏卵素麺」です。
その味に感動した利右衛門は、点心師の鄭(テイ)さんという人に製法を伝授してもらい、
さらに、それを日本の風土に適応するように研究工夫をかさねて完成したのが「鶏卵素麺」です。
では、さっそくいただきます!
口の中で金の束がほろほろと解けていく。
そして噛みしめるたびに、ジワっと甘い蜜が舌に広がります。
その甘さの中に、卵黄のふんわりとした風味が。
口の中で金の束がほろほろと解けていく。
そして噛みしめるたびに、ジワっと甘い蜜が舌に広がります。
その甘さの中に、卵黄のふんわりとした風味が。
普通の和菓子とは、やはり少し趣が違います。
それにしてもこの甘さ。作られた当時は衝撃的な甘さだったことでしょう。
贅沢な甘さと風味に、当時の人達は異国を感じたのかもしれませんね。
贅沢な甘さと風味に、当時の人達は異国を感じたのかもしれませんね。